意外に感じる方も多いと存じますが、エントリー/イグジットが一対のEA(以降トレードタイプEAと呼ぶ)で、長期にプラス運用成績が期待できるモノはほとんど存在しません。
さらにこれらに出会うことは至難の業です。
現にミラートレーダーのTradency本社採用有名ストラテジーにおいても、その期間は高々2年超であり、その厳しい採用基準(一説には1本/20本)をパスしたモノでも、その半数はその期間の損益曲線右肩上がりを疑ってしまうレベル。
バックテストの公開すらないものが殆どで、トレード数が少ないため統計的有意性は未だありません。
このことは、これまで我々が独自評価してきた数多くのEAの中から、その典型例をあげて、次の記事で詳しく解説します。是非ともご一読ください。
前置きが長くなりましたが、今回我々が開発したトレードタイプEA「W2C-Matthew」をご紹介します。
皆さんのEAポートフォリオのど真ん中にどうぞ!
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【概要】
・エントリー/イグジットが一対の売買ロジック
・ロットコントロールなし
・最大2ポジション保持、基本両建てなし
・トレード数 月40回前後
・検証期間(6年)から導かれる最大のスタートロット(≒想定される最大リスク)は、1万ドル0.5Lot(=レバレッジ10倍)
・勝率は 40〜50%前後
・利大損小 (利:損=5:3)
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【Strategy Tester Report】
・1 Hour (H1) 2008.01.01 22:00 - 2013.12.30 23:00 (2008.01.01 - 2013.12.31)
・Lots=0.2; Spread=10 (1.0pips)
・Initial deposit 10000.00
・Total net profit 44865.42 /6年
・Profit factor 1.41
・Maximal drawdown 3411.03 (7.53%) /6年
・Total trades 3141 /6年
・Profit trades 1418 (45.14%)
・Loss trades 1723 (54.86%)
・Largest profit trade 725.35 loss trade -198.47
・Average profit trade 108.93 loss trade -63.61
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【内容】
・上記バックテスト結果は、原資1万ドルに対してLot:0.2(=2万ドル)のものであり、複数ポジションを取るW2C-Matthewにおいては4倍相当のレバレッジとなる。
・最大スタートLotに関しては、本テスト結果最大ドローダウンからLot:0.5(=5万ドル)、レバレッジ10倍となるが、これは3000回を超えるトレードのスタート当初にこれに見舞われることを想定した極めて稀なケースで決定されたものであり、本来はさらに大きなレバレッジに充分耐え得るものであると考えられる。
・テスト期間6年間の総損益は、+44,865ドルとなり、複利運用を用いない単年度収益は、7,478ドル/年。(=平均年利75%)
もちろんこれは、スタートLotを増やすこと、及び運用益の複利効果を用いることにより増加させることができる。(W2C-Matthewレポート参照 スタート0.5Lot:+112,163ドル)
・本EAの性能を表す数値は以下の通りである。
プロフィットファクター 1.41 (総利益154467÷総損失-109601)
期待利得 14.28ドル (44865÷3141)
最大ドローダウン 3411ドル (7.53%)
・まず取引回数が3141回と、同様EAに比較しても多く、本テスト結果の正確性を議論するのに十分な試行回数である。
・プロフィットファクター 1.41 は、少し大きな値に感じるが、カーブフィッティングを疑うようなレベルではなく、十分に本ロジックの優位性を示す範囲内であると考える。
・勝率 45.14%(1418/3141*100)(負率:54.86%)は、トレードタイプEAとして、使用者が非常に扱い易いものである。
・勝ち負けの回数に差が少ないことは、同一期間における、それぞれの試行回数が偏らないため、信頼性の高いテスト結果を得ることができる。
・勝ちトレードと負けトレードの中身は、最大利益725ドル、最大損失-198ドルからもわかるように、利大損小(平均利損108.93ドル、-63.61ドル)となっており、これを好む投資家は多い。
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【各年度のエクイティカーブ】
・2008年 $10000 → $18609
・2009年 $10000 → $25472
・2010年 $10000 → $18693
・2011年 $10000 → $9756
・2012年 $10000 → $11556
・2013年 $10000 → $20511
・Initial deposit 10000.00
・Total net profit -245 〜 15472 /年
・Profit factor 0.99 〜 1.85
・Expected payoff -0.45 〜 32.03
・Maximal drawdown 3418.06 (27.95%) 〜 1563.89 (6.36%)/年
・Total trades 483 〜 540 /年
・Profit trades (% of total) 37.98% 〜 51.14%
通年の結果同様、各年度で行ったテスト結果からも、十分に優秀なEAであることを示した。
2008年以前のデータは割愛したが、2005年以降すべてプラスとなっていることも確認している。(build600以降&デモ口座でも稼働しますのでご自身でご確認いただけます。)
単年度のテスト結果で微妙な結果となったのは2011年のみ。
以上、長期間のバックテストにより W2C-Matthew の為替相場に対するエッヂを証明した。
詳細レポートは、www.trgy.co.jp/W2C-Matthew_rep.pdfにアップしておりますので、是非ともご検討ください。
2014.02.04
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