【米国】サブプライム問題、猶予は3カ月!?

 サブプライム問題はどれくらい深刻なのだろうか。この後、世界市場にどの位の影響を及ぼすのだろうか。また、貸してはいけない人々に、どれくらいのお金を貸してしまっているのだろうか。


 サブプライムローンの総額は日本円にして170兆〜180兆円、そのうち返済が滞っているのは30兆円といわれている。実に16パーセントあまりが焦げ付いている計算だ。焦眉の急で解決にあたるべき問題と思うが、しかしわたしが見るに米国は危機感が足りないように感じる。バーナンキFRB議長は今回の世界同時株安の直前に「シリアスではあるが克服できない問題ではない」と発言している。言語明瞭意味不明の典型的な発言だ。

 上述のようにサブプライムローンの総額における邦銀の分が本当に1兆円程度としても、今後この問題が世界的に大きくなれば日本の株式相場もアービトラージ(鞘取り)の舞台となることは確実で、甚大な影響を被ることは避けられない。


 サブプライムローンについては、これまでもエコノミストなどにその危険性を指摘されてはいた。前述の通り、米国では住宅が流動資産として扱われていて、それが米国経済を牽引している一面がある。サブプライムが破綻したら、当然住宅は牽引力を失い、経済の足を引っ張ってしまうことになる。


 もちろん、貸したお金がきちんと毎月返済されていけばまったく問題ない。しかし、現実に払えなくなった人々がいるのも事実である。6カ月払えなかった人は、「厳重注意」というカテゴリーに入れられる。このカテゴリーにいる人たちのローン残高が約30兆円に上るといわれている。そして、9カ月支払えなかったらどうなるか。「デフォルト」である。すなわち住宅を取り上げられ競売にかけられてしまう。


 そうなったらどうなるか。当然、住宅マーケットで投げ売りされる。恐いのはその次だ。なんの問題もない住宅までが、価格下落のあおりを受けて、安く売らざるを得ない状況に追い込まれることになるのである。そうなれば住宅マーケットそのものが傾いてしまう。サブプライムではなくプライムで借りていた人々も抵当に入っている住宅価格が暴落すれば、担保不足から追加担保を入れるか、その資金がなければ、支払いがやはり滞ってしまう。このようにして、ここ数カ月の米国の住宅価格の動向によっては米国経済に深刻な影響を及ぼすことになる。


 前述のとおり、サブプライムローン総額の180兆円のうち30兆円分が滞納(6カ月間払われていない)となっている。その人たちは、あと3カ月で家を取り上げられることになる。しかし、今まで6カ月払えなかった人が、あと3カ月で払えるようになるのか。冷静に考えれば、それは無理というものだ。


 しかも、サブプライムローンの金利は高い。6カ月未納だったのだから、雪だるま式に借金は増えていることだろう。現実的に考えれば、かなりの確率でそのすべてがデフォルトになるだろう。30兆円分の住宅が、2カ月、3カ月後に 住宅マーケットで投げ売りされることは容易に想像できる。つまり、この問題をなんとかするための猶予はそれしかないということである。


 もちろん「サブプライムローンのうち、厳重注意のカテゴリーに入っていない分は150兆円“も”ある」という見方もできる。しかしその150兆円とて安心ということでは決してない。6カ月は滞納していないとはいえ、数カ月は未納なのかもしれない。住宅価格が暴落するようなことになると、この150兆円の人たちが厳重注意、あるいはデフォルトになってしまう可能性が高い。その場合には大変な事態だ。何しろ額が大きい。パニックが起こってもおかしくない。


 今、米国ではいつ噴火してもおかしくないマグマがふつふつと蓄えられている状態だ。「30兆円+150兆円」という 膨大なマグマが。しかも、そのマグマが米国の地下だけでなく、欧州にも広く分布している。日本も噴火口が本当に ないのか、実は今のところ検証できない。多分、気が付くのが遅れているだけではないか、という予感はするが‥。


20070820



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