1つは ファンダメンタル分析 ※1
もう1つが テクニカル分析 ※2 です。
ファンダメンタルズ派(テクニカル分析に批判的な人)は、テクニカル分析の事を「所詮はオカルト(迷信)」と批判的な事を言う人がいますが、確かにファンダメンタルズを無視した、テクニカル分析だけでは限界があり、特に主要国などが為替政策を大きく変えるなどした時は、テクニカルのサインどおりに売買することによって、大きな損をする可能性もないとは言えません。
だからといって、テクニカル分析が全く役に立たないというわけではありませんし、根拠がないわけでもありません。
そもそも為替とは、人がどのように為替を動かすかでその動きが決まるものであり、金利差であり、重要な経済指標であってもテクニカルの売買サインであっても、それらが直接、為替を動かしているわけではありません。
それらを判断し、市場の参加者がどのように考えるのかが重要であり、為替で儲けるためには自分がどう思うではなく、他の市場の参加者がどのように考えているのかを分析する事が非常に重要となってくるのです。
例えば、アメリカのGDP成長率の結果が良かったとしましょう。
しかし、その結果がアナリストや記者などの事前の予測の範囲内であれば、織り込み済みとされ為替にほとんど影響がない場合があります。
逆に、いい結果が出たにもかかわらず、その結果が事前の予測よりは、悪い結果だった場合、ドルが下がることもあります。
そう考えると、結果が重要なのではなく、みんながどう考えるのかという事がいかに重要かがわかると思います。
ちなみに、為替でお金儲けをしようと考えている人の多くが、テクニカル分析により、売買の決定をしていると仮定したら、みんなと同じようにチャートを分析することで、みんながどう考えているかを理解することが出来るといっていいでしょう。
また、逆を考えると、テクニカル分析自体が投資家の心理全体、いわゆるみんながどう考えているのかを反映しているとも考えられるわけですから、テクニカルを無視することなどできるわけがありません。
※1 ファンダメンタル分析
ファンダメンタル分析とは、日本語では「経済の基礎的条件」と訳され、各種経済指標(GDP成長率・物価指数・失業率・貿易収支など)や政策の動向、国際情勢などを元に為替の動きを予測する方法の事です。
※2 テクニカル分析
テクニカル分析とは、為替の過去の値動きを表すグラフ「チャート」をもとにして、さまざまな計算により、売り時、買い時を判断するものをいいます。