「安定した価格が常に為替マーケットにはある」と思ってはいけない

マーケットが混乱しボラティリティが大きくなると、リアルタイム提示レートの連続性が失われたり、スプレッドが広がります。

為替取引は、銀行間のインターバンク市場に持ち込まれます。
FX業者も顧客からの注文を受けると、それに対して銀行を通じてカバー取引を行うのが通常です。

インターバンク市場においては、通常時は安定したスプレッドでレート提示が行われているため、FX業者も安定したレート提供を銀行から受けられますので、投資家にも安定したレートの提供が可能となります。
しかし、ひとたびインターバンク市場が混乱してくると、売り買いのレートも非常に不安定になります。かつてはスプレッドが100ポイント以上も開くようなケースもありました。
そういった状況になった場合、当然銀行はFX業者に対して市場レートに沿ったレートの提示を行います。したがって顧客向けのスプレッドも広げる必要性が生じます。

クレームをつける顧客もいますが、このことは市場原理に基づく極めて合理的な行為であり、それに対して文句を言うのは、野菜の値段が高騰しまったので、値上げをしたスーパーに文句を言うようなものです。

逆に言えば、そうした状況でもスプレッドを拡大しないで、顧客に安定したサービスを提供しようとしている業者は投資家に対して特別の待遇を提供していると考えるべきです。

マーケットが混乱すれば、取引コストは高くなるのは当然のことであり、それは市場規模の小さな通貨ほど顕著になってきますが、それでも為替市場は他の市場に比べれば健全です。

例えば、株式市場などは安定的に売り買いの値があったとしても、特別な材料がでた場合などは、ストップ安、ストップ高の状態になることがあります。
ライブドアの事件で、投資家がライブドア株を全く売れない状態が続いたことは記憶に新しく、また商品市場でも、値幅制限が設けられているために、やはりストップ高、ストップ安の状態が発生します。
ときには何日間も取引ができないような状態に陥るケースもあり、それと比較すれば、為替市場では、例えスプレッドが多少開いたとしても常に売り買いができる状態にあるわけで、他の市場に比べれば非常に恵まれています。まずこのことを理解すべきです。

そもそも今回の値動き自体が驚きであったろうが、こんなことは過去何度も起きています。
ある日突然、通常より値幅が大きくなってリスクが拡大し、市場の流動性が悪化してスプレッドが拡大します。それにより業者のシステムに障害がおきます。
さまざまなリスクがいつも潜在的に存在していることを十分理解して、今後の投資、トレードに向かっていただきたいと思います。



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